PhenoImager Mantra2 組織定量解析イメージングワークステーション (Akoya Biosciences)

 

Mantra2は、従来の病理標本から蛍光多重染色した組織標本まで対応する、パーソナル~ラボスケールの定量病理解析ワークステーションです。
明視野では5色の色成分のスペクトルを分離し、蛍光では標準7色、オプション構成により最大9色のスペクトルを分離し、定量病理解析に要求される様々なニーズに柔軟に対応します。新規に定量システムを導入するラボ、Vectra Polarisのアッセイ系の構築に最適なシステムです。

Mantra2の特長

  • 液晶チューナブルフィルター(Liquid Crystal Tunable Filter: LCTF)テクノロジーを採用
  • HE、DAB、Trichromeなど様々な組織染色に対応
  • 蛍光イメージの自家蛍光スペクトル除去機能
  • 組織内の免疫細胞の表現型をin situで決定し視覚化、定量化するPhenotyping解析に対応
  • ベンチトップにフィットするコンパクトなシステム
  • 作業中に組織を簡単・視覚的に確認できる接眼レンズ
  • 6LED light source励起により幅広い蛍光色素に対応
  • オプションで9色マルチスペクトル蛍光システムにアップグレード可能

左:乳がん組織のプロゲステロン受容体免疫染色
右:左画像のDAB陽性細胞の検出(黄色:陽性、青:陰性)

Opal蛍光多重免疫染色組織のイメージング

Mantra2はOpal多重免疫染色標本のイメージング解析に対応します。1枚のスライド標本を複数の分子マーカーで染色し、個々の細胞のタンパク質発現・表現型解析を行います。Opal多重染色は抗体の組み合わせの制約を受けず、手持ちの抗体を用いた高度な染色多重化を実現します。
Mantra2は標準ではOpal-7color、オプションを追加することでOpal 9-color染色のイメージングが可能です。

Opal 蛍光多重染色したヒト乳がん組織

HER2、プロゲステロン受容体、エストロゲン受容体、Ki67をOpal蛍光多重染色した組織。スペクトルイメージングにより、撮影した画像から各マーカーをMergeした画像を表示します。

スペクトルイメージング機能

  • 液晶同調フィルター(Liquid crystal tunable filter; LCTF)を用いたスペクトル撮影
  • 最大9色の蛍光スペクトル分離機能を備え、高度多重化染色アプリケーションに対応します。
  • 明視野でのスペクトルイメージング機能を有し、DAB発色、トリクロームなどの組織染色の解析を可能にします。

Vectra Polarisのスペクトルイメージング

Opal 7-color蛍光多重染色したヒト肺がん組織
左上:Opal 7-color(抗体6種 + DAPI)染色スライドの蛍光7チャンネルスペクトル分離イメージ。
右及び下の画像:左上の画像中の枠内を拡大し、各抗体ごとの蛍光チャネルを個別に表示。相互に干渉し合う蛍光色素による染色においても、各色素を明確に識別していることがわかります。

Tissue Phenotyping & Cytometry

腫瘍組織微小環境における細胞の表現型解析(フェノタイピング)と細胞一個単位での分子マーカーシグナル強度を解析します。細胞のサブタイピングとマーカーシグナルの定量を行うことで、疾患群ごと、治療群―未治療群間での免疫細胞の誘導効率の比較などの解析を実施します。

Mantra2の主な仕様

撮影モード明視野・蛍光
カメラタイプ冷却CCD 12-bit マルチスペクトルカメラ
スペクトルレンジ 440-760nm, (780nm オプション)
対物レンズ4x 0.16 NA; 10x 0.40 NA; 20x 0.75 NA; 40x 0.75 (オプション)
解像度 4x = 2.5um; 10x = 1.0um; 20x = 0.5um; 40x = 0.25um (オプション)
搭載フィルターDAPI、FITC、Cy3、Texas Red、Cy5
オプションフィルターOpal 480フィルター、 Opal 780フィルター、 観察用クアッドバンドフィルター
蛍光光源6チャンネル LED; >20,000 hour bulb life
明視野光源白色LED
解析ソフトウェアinForm (標準装備)
ホールスライド機能無し
タイリング機能無し
オートフォーカス機能無し

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