LentiHERO®-レンチウイルス精製カラム (Astrea Bioseparations)

新開発!ナノファイバー膜を分離場としたスピンカラム方式によるレンチウイルス精製

LentiHEROは新たなナノファイバー技術 AstreAdept®によって従来にはない高効率なレンチウイルス精製を実現します。レジンクロマトグラフィーで課題となっていた収率の低下、長い処理時間、高コストを解決し、より迅速に純度の高いレンチウイルス画分を得ることが可能です。また精製されたウイルスは構造を維持し、生物学的活性を損なうこともありません。今回開発されたナノファイバー膜の物理的・化学的な特性による高い結合容量と速い処理速度は、バイオプロセスを短縮し時間・コスト面においてメリットをもたらします。

Nereus LentiHERO スピンカラムの特長

● レンチウイルス(LV)粒子の回収率60%以上
● LV粒子1.9 x 10^10 個/ユニットという高い結合容量
● 宿主細胞由来タンパク質を95%除去
● 5ステップで容易にラボスケールでの精製が可能
● 血清および無血清の両フィードストックに対応
● サンプルを10倍まで濃縮可能

次世代ナノファイバー膜基剤 AstreAdept

エレクトロスピニング法により紡糸されたナノファイバー膜は従来のレジン基剤にはない幾つかの利点があります。セルロース誘導体からなるこの基剤は弱アニオン交換の相互作用をベースとし、レンチウイルス粒子をトラップします。その大きな表面積(1,000 m2/mL)と、溶質の素早いナノポアへの浸透により、効率よく短時間でのレンチウイルス精製を可能としました。

レンチウイルスとリガンドはわずか1秒未満で相互作用し、遠心機(または吸引マニホールド)を使用することにより実験に掛かる時間を大幅に短縮します。

使用方法

簡単5ステップで精製が可能

卓上型遠心機を使用して45 mLまでのサンプル量を処理することができます。(遠心力 1,000 xg)
吸引マニホールドを使用すると更に大容量のサンプルまで対応が可能です。

データ

高い再現性でレンチウイルス粒子の回収が可能

HEK293により産生されたレンチウイルスの回収率

無血清サンプル n=3, 血清含有サンプル n=2 血清(+)(-)どちらのサンプルからも安定してレンチウイルスが回収できることが確認されました。

宿主細胞由来タンパク質(HCP)を95%除去

HCPの存在はたとえラボスケールの実験でも免疫学的に好ましくない影響を与えるため、可能な限り除去することが重要です。LentiHEROでLVサンプルを精製した結果、SDS-PAGEではHCPは検出下限以下となり、ELISAによる定量では95%のHCPが除去できていることが確認されました。

左図:SDS-PAGEの銀染色画像
LV溶出画分ではHCPのシグナルは検出されず、高純度でLVが精製できていることが確認できます。
右図:ELISAによるHEK293由来HCPの定量
無血清サンプル、血清含有サンプルともに高効率でHCPが除去されています。

精製されたウイルスはウイルス本来の形態・感染性を維持

AstreAdeptでのLVの保持・溶出においては低い機械的ストレスでの処理が可能です。回収されたレンチウイルス粒子は精製前の形態、感染性、サイズを保持しています。

左図:TEMでの観察像
右図:HEK293への形質導入

製品名製品番号
Nereus LentiHERONL100100

バイオプロセス用FPLCプレパックカラム

高い結合容量を実現
・接着細胞発現系、4.5×10^11 粒子/mL
・浮遊細胞発現系、1.75×10^12 粒子/mL

強アニオン交換体と比べて、半分の塩濃度で溶出可能。LVの不活化を抑えられます。

製品名製品番号
LentiHERO 1(1 mL)LH0001001A
LentiHERO 10(10 mL)LH0001001B

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