Fox®プロテインフットプリンティングシステム(GenNext)
米国GenNext Technologies (GenNext)社が開発した、Fox®プロテインフットプリンティングシステムはタンパク質の高速光化学的酸化(FPOP)を実現したヒドロキシラジカルプロテインフットプリンティング(HRPF)システムです。
HRPFはタンパク質の親水表面に露出したアミノ酸側鎖をヒドロキシラジカルで修飾することで、タンパク質のどの配列が親水環境または疎水環境にあるかを区別する技術です。この技術は質量分析(LC-MS/MS)と組み合わせることで、ヒドロキシラジカル修飾されたペプチドやアミノ酸側鎖を同定することが出来ます。
ペプチド・アミノ酸側鎖の酸化割合の示差的解析により、タンパク質の相互作用、フォールディング、凝集などがペプチド・アミノ酸残基レベルで明らかになります。
高性能なレーザーフリーの過酸化水素光分解システム
世界初の吸光度によるラジカル濃度測定システム
Fox® Radical Dosimeterは、優れた再現性を実現した世界初のOHラジカル濃度測定システムとして、予期せず変化するバックグラウンドでのラジカル消失に直面しても有効なヒドロキシラジカル濃度の生成を自動で制御します。
このDosimeterは、ほぼリアルタイムでヒドロキシラジカル濃度を測定できるため、質量分析を行う前にバイオ医薬品の溶液やアッセイ条件の問題を簡単に検出することができ、HRPFの使いやすさを大幅に向上させると同時に、ラベリングの信頼性と忠実性を確保することができます。
Fox® Radical Dosimeterは、Fox® Photolysis Systemのすぐ下流に設置されたインラインのキャピラリーUVフォトメーターです。ラジカル生成時の吸光度をリアルタイムで測定し、有効なヒドロキシルラジカル濃度を評価することができます。
カルーセル型自動サンプルコレクター
効率的なボーラス注入を可能にするシリンジポンプ
大幅な解析時間の短縮を可能としたソフトウェア
アプリケーション例
Fox®システムはモノクローナル抗体のエピトープマッピングや創薬ターゲットの薬物結合部位の同定など様々なバイオ医薬品開発のアプリケーションに用いられます。
モノクローナル抗体 創薬可能なターゲット バイオシミラー開発
・エピトープマッピング ・薬物結合部位 ・対照薬(オリジネーター)の比較
・パラトープマッピング ・アロステリック
・凝集研究 ・Kd(解離定数)の決定
・製剤研究
生体分子相互作用 発現系プラットフォーム研究 賦形剤効果
・タンパク質ーリガンド
・タンパク質ータンパク質
1.タンパク質の親水表面のアミノ酸側鎖をヒドロキシラジカルで不可逆的に修飾(Fox®システム)
2.修飾したタンパク質を変性させプロテアーゼによる分解消化
3.LC-MS/MSのペプチド定量・定性解析
4.修飾したペプチド(アミノ酸残基)の同定(FoxWare®ソフトウェア)
5.既存の3D構造へのモデリング(FoxWare®ソフトウェア)
ステップ1,4,5はGenNextのシステム・ソフトウェアで実施されるパート