音響技術の非接触ナノリッター分注システム ECHO® (Beckman Coulter)
Echoのテクノロジー
マイクロウェルプレートのウェル底面に向かって音響を発振して液体に波動を起こし、その波動を液面に伝えてナノリッターのドロップレットをつくります。つくられたドロップレットは上へ飛びます。Echoはこの原理を利用して、音響パワーを的確にコントロールすることにより2.5nLのナノリッターのドロップレットをつくり、それを飛ばして上にセットしたマイクロウェールプレートへ高い精度で分注します。
特 長
● ナノリッター(最少 2.5nL)の液量を高精度で分注可能。10mM以下の化合物DMSO溶液の分注精度=CV8%以下。※カタログスペック
● チップが不要のダイレクト分注。非接触によりコンタミのリスクを排除。
● 分注スピードが速い。参考値:1μ分注=0.8秒。384well → 384wellへ100nL/well 分注した場合=約120秒/トータルタイム。※Echo555使用
● さまざまな液性に対して音響パワーを独自でコントロール。幅広い適合溶液。
Echo ラインアップ
Echo® 655T acoustic tube enabled
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トランスファーボリューム 2.5 nL – 5 μL |
アコースティックチューブ 使用 ● |
DMSO トランスファー ● |
HTS スクリーニング ● |
化合物管理 ● |
合成生物学 ● |
ゲノミクス ● |
セルベースアッセイ ● |
バイオケミカルアッセイ ● |
プロテオミクス
● |
Echo® 650/655 655 Ultra high throuput, 650 mid throuput |
トランスファーボリューム 25 nL – 5 μL |
アコースティックチューブ 使用
〇 |
DMSO トランスファー
● |
HTS スクリーニング
● |
化合物管理
● |
合成生物学 ● |
ゲノミクス ● |
セルベースアッセイ ● |
バイオケミカルアッセイ ● |
プロテオミクス
● |
Echo® 525 high volume transfer
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トランスファーボリューム 25 nL – 5 μL |
アコースティックチューブ 使用
〇 |
DMSO トランスファー 〇 |
HTS スクリーニング 〇 |
化合物管理 〇 |
合成生物学 ● |
ゲノミクス ● |
セルベースアッセイ ● |
バイオケミカルアッセイ ● |
プロテオミクス
● |
Echo® 655T - さらに進化したEcho –
このアコースティックチューブを使用することにより、化合物倉庫から取り出したストレージチューブからダイレクトにアッセイレディプレート等への分注が可能となり、従来のようにストレージチューブの溶液をEchoプレートへ移す必要がなくなり、ワークフローを大幅に効率化できます。
参考例はこちらより。(クリックでLABCYTE USページへリンクします)

Acoustic Sample Tube Management (アコースティックサンプルチューブ管理)
The FluidX™ AcoustiX™ Sample Tube (FAST) はBrooks Life Sciences社との共同で開発されたBrooks Life Sciences社が販売する超高密度のサンプルストレージチューブです。
特 長
● サンプルの保持を完全にする独自のキャップデザイン – 長期間の保管とキャップ・デキャップの繰り返しによる耐久性を確保 –
● DMSO溶液のワーキングボリューム 15-85μL
● 2Dバーコードによる管理が可能
オートメーション
Echo 655T Liquid Handlerは、さまざま種類のデバイスに対応し、また完全に自動化されたワークフローを可能にするAccess Dual Robot Systemとシームレスに統合が可能です。 スクリーニングのアッセイおよびアッセイレディのワークフローのみに関わらず、お客様のニーズを満たす自動化ソリューションをLABCYTEは提供します。
Echo 525® – ゲノム研究への貢献 –
Echo® Qualified Reservoir
Echo® Qualified Reservoir はEcho 525を使用してゲノミクス研究のワークフローを効率的に実施できるよう開発されたEcho525専用の6wellタイプのリザーバーです。このリザーバーを使用すればある程度のボリュームを数種類のみ分注するフローにおいて非常に効率よくEchoを活用する事が可能になります。
特 徴
● 6well デザイン。トータルで15ml 以上の容量。
● 1well 最大 2.55 ml の分注が可能。
● デッドボリュームは250 ul / well。回収可能。
● ロボット、自動化に対応
● DNase / RNase free
Echo® 655/650 – さらに拡がるアプリケーション –
Echo®655/650は創薬スクリーニングにおける研究分野においてもはやワールドワイドで標準機となったEcho®555/550の後継機となります。そのテクノロジーは低分子創薬のハイスループットアッセイ領域だけではなく、近年さまざまな研究領域で注目され活用されています。最近の例では、がん研究の領域において薬剤感受性試験における活用でオーダーメイド治療のコスト削減、試験期間の短縮において貢献をしています。また創薬開発に向けた質量分析装置とインテグレートした技術開発も進んでいます。このように多様な研究分野において本システムは今後も活躍の場を拡げようとしています。
● がん研究 薬剤感受性試験 DSTRの応用例はこちらより。(クリックでLABCYTE USページへリンクします。)
アプリケーションソフトウェア
Echo® Array Maker (EAM)
このソフトウェアはアレイスライドに直接スポッティング分注ができるよう設計されており、プレートフォーマットに限定されること無くサンプルを任意のスポッティングパターンで分注をする事が可能です。
Echo® Cherry Pick (ECP)
Echo Cherry Pickソフトウェアはピックリストと連動して任意のソースウェルから任意の目的ウェルへの分注と複製を可能とします。
Echo® Combination Screen (ECS)
エコーの最新のソフトウェア。本ソフトウェアはコンビネーション分注の設定をより柔軟にかつ容易にします。曲線編集機能は開始濃度と希釈率を考えられる任意の曲線の分注量とノーマライゼーション量へ自動変換します。
Echo® Dose-Response (EDR)
ダイレクト希釈を行うEchoの独自の機能を使用してIC50、EC50または任意のドーズレスポンスカーブを作成。 直感的なグラフィカルユーザーインターフェイスにより、各曲線に必要なサンプルの分注、バックフィル、およびコントロールの量を単一のプロトコルに組み込むことができます。
Echo® Plate Audit(EPA)
サンプルの組成と量を分析して比較。 EPAは、Echoの機能を使用して、プレランの検証とトラッキングのためにサンプルの性質を音響的に分析します。
Echo® Plate Reformat(EPR)
プレート複製からライブラリー圧縮/再フォーマットおよびカスタムマッピングまで幅広いプレートへの分注を可能にします。 ドラッグ&ドロップのインターフェイスとカラーコードされたプレートのプレビューを組み合わせることで非常に複雑なクロスプールのプロトコルを簡単に設定できます。
消耗品
Echo® Qualified Micro Plates
Echo® Qualified Micro Plates
Echo® Qualified Source Resorvoir
MicroClime® Environmental Lid
カタログおよび資料・情報
アプリケーションノート |
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